夏は涼しく冬は暖かく 断熱できる場所と断熱リフォームの方法
2017/11/20
住まいの断熱性を上げることで冷暖房効率を上げ、快適な住環境にすることができます。住まいの内外の熱の伝導を抑え過ごしやすい住宅にするのが断熱です。ここでは省エネリフォームの中でも特に断熱について基本や種類をご紹介したいと思います。
省エネリフォームの種類
断熱
家の躯体を断熱材で包み、熱伝導を抑えて冷暖房効果をアップさせるほか、窓や玄関ドアを断熱仕様にすることで冷暖房効率をアップさせる方法があります。
省エネ設備
代表的にはキッチンや浴室で使う給湯器でエネルギーを効率よく使うシステムのこと。エネルギー源は電気、ガス、石油と主に3種類になります。
創エネ設備
創エネ設備とはエネルギーを自宅で創り出す設備のことで、太陽光発電システムなどの自家発電や発電時の排熱を給湯や暖房に利用できるものもあります。
断熱材の種類
繊維系
繊維系には無機系と木質繊維系に分かれます。
【無機系】
・グラスウール
・ロックウール
グラスウールはガラスを溶かし、繊維状に加工したものです。
【木質繊維系】
・セルロースファイバー
・インシュレーションボード
木質繊維系で代表的なセルロースファイバーは古紙を再利用したもので、壁や天井に吹き込む方法で施工されます。
天然素材系
・羊毛
・炭化コルク
環境や人体に優しい天然繊維系は近年ではさまざまな商品が登場していますが、断熱性のわりに比較的高価なところがデメリットです。
発泡プラスチック系
・押し出し発泡ポリスチレン
・ビーズ法ポリスチレン
・ウレタンフォーム
・高発泡ポリエチレン
・フェノールフォーム
発泡プラスチック系断熱材はさまざまな種類のプラスチックを発泡させて作ったものです。この中で最もよく使用されるポリスチレンは2種類あり、連続発泡させて作るのが押し出し発泡ポリスチレン、粒上のポリスチレンを金型に入れて発泡させて作るビーズ法ポリスチレンはいわゆる発泡スチロールのことです。
ウレタンフォームも連続発泡されて作る板状のタイプと現場で吹き付け発泡するタイプがあります。
高発泡ポリエチレンはビート版と同じ素材から作られ、柔軟性に富んだ素材で耐久性や耐薬品性にも優れた素材です。
フェノールフォームはプラスチックという素材ながらも耐燃焼性に優れているのが特徴で、フェノールフォームの中にも高性能フェノールフォームというものがあり、これは断熱性能が最高ランクになります。
断熱できる場所
天井
天井裏に吹き込みタイプの断熱材やグラスウールを敷く方法または天井の部屋側から断熱ボードを張り上げる方法がありますが、どちらの方法にするかは躯体の状態により変わるため、施工会社と相談して決めます。
床
床材をはがして断熱材を敷きこむ方法と、床材は剥がさずに、床下側から断熱材を床側に貼る方法とがあります。
壁
室内側から壁の内部または内装材の上から断熱材を施工する方法、外壁側から外張りで断熱する方法があります。外張り断熱は断熱材ですっぽり家を包み込むため気密性に優れます。
窓
窓の場合はサッシを変えるか二重窓にするかの方法があります。サッシを断熱性の高い樹脂や木製サッシに交換する方法、そして窓を二重窓にしたり断熱性の高い真空ガラスに交換する方法があります。
玄関
玄関は熱の出入りの多い場所で家の中でも特に冷える場所。ドアを断熱性の高いドアに取り換えることで熱の出入りを防ぐことができます。玄関ドアのみであれば一日で工事が終わるケースがほとんどです。